9. 「罪無き者も稲妻に打たれること有り」
9.
「罪無き者も稲妻に打たれること有り」
(36巻81ページ)
Some innocents 'scape not the thunderbolt.
「罪のないものも雷にうたれることがある」
(『アントニーとクレオパトラ』2幕5場82ページ)
in Karakuri
世界中にゾナハ病の病原菌がばらまかれ、最終章の幕がついに上がった。鳴海とギイは阿紫花、ジョージ、ミンシア、法然とともにゾナハ病病原体を退ける機械がある研究施設へと向かう。研究施設は既にオートマータたちに囲まれ、ギイたちは機械と子どもたちを助けるため、オリンピアで空を駆け施設へと急行する……のだが、地上にも空にも大量のオートマータがひしめいている中、なんとギイは女優のミンシアをのんきに口説こうとしていた……。鳴海たちからの非難を浴びながらギイは自分は悪くないかのように上のセリフを口にする。
in Shakespeare
4番と同じく『アントニーとクレオパトラ』からのセリフだ。愛するアントニーが別の女と結婚したという報を受け激昂したクレオパトラは報告した使者を罵倒し、殴り倒す。何の罪もない使者に好き放題暴力を振るい挙げ句の果てに放った言葉が上のセリフである。クレオパトラの激しい性格がよく出ている。報告する使者もクレオパトラにどんなに怒られても嘘をつかず報告するところや、再登場時にはクレオパトラに怯えて中々登場できないところなど、なんとなく可愛い性格である。